信濃の新民謡:はじめに


新民謡は、大正末期、新しい時代の民衆の民謡を作ろうという詩人達の運動の中から生まれた小唄・音頭などを言い、旧来から歌い継がれた民謡と一線を画し、新民謡という。中心の詩人は、北原白秋・野口雨情・西条八十ら優れた感性の持ち主、作曲の中心は、信州中野市出身の中山晋平であった。 晋平は、大正八年夏、野口雨情らと民謡調査の旅をして各地に伝わる民謡の研究をしている、それらの努力が、新民謡として親しまれる名曲を各地に残している。晋平と雨情の新民謡シリーズ第一作は大正十年に発表された「船頭小唄」は、その哀調溢れるメロディーは、その後関東大震災・第一次世界大戦・昭和恐慌と続く暗い世相を象徴する歌として歴史に残る名曲となった。大震災の年大正十二年、ふるさと信州のために「須坂小唄」を作曲した。昭和二年十一月出身地の中野市で「中野小唄」を発表、信州各地は勿論全国各地で、民謡舞踊大会や音楽会を開催すると共に、数多くの新民謡を作り出している。 晋平らの新民謡創作普及の活動は、各地の村・町おこしに役立って、各地の催しに欠かせないが、古くから伝承された民謡を途絶えさせる力としても働いているのは皮肉な現象である。
信濃よいとこ:信濃は阿弥陀・水・糸・唄の国と、信濃の良いとこを唄う
安曇節 :安曇野で歌い継がれた唄を集大成した新民謡
須坂小唄:中山晋平・野口雨情の新民謡コンビがはじめて信州のために作った新民謡。
 毎年7月「すざかまつり」でこの歌が流れ、龍の御輿や仮装した連などが出てまつり一色に染る
中野小唄:中山晋平のふるさと信州中野の新民謡。作詞は野口雨情
野沢温泉小唄:作曲:中山晋平・作詞:時雨音羽(しぐれおとわ)・振り付け:藤間芳枝(ふじまよしえ)
天竜下れば:鉄砲水と呼ばれる天竜川の川下りを題材にした唄。作曲は中山晋平。
大町小唄 :岳の町大町を唄う
千曲川小唄:湯の香町戸倉上山田温泉を流れる千曲川を唄う
望月小唄 :古代牧のあった町望月を唄う

・参考:長野県商工会婦人部連合会編「信州ふるさとの歌 歌声は山なみはるかー」:(株)銀河書房・H5年刊
・制作:99/03/07・更新:99/04/10

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