![]() 中馬のみち 三州街道(伊那街道) ![]() |
三州街道(153)は、中山道の脇往還として、中馬で荷駄を運ぶ通商の道として、江戸時代は盛んに利用された道.別名伊那街道とも呼ばれ 中山道塩尻宿から分岐し伊那谷を下り杣路峠を経て三河足助を経由し岡崎に至る道。信州と三河を結ぶ道.中馬は、賃馬の転訛であるが、宿で馬を乗り継ぐ伝馬と異なり、街道を通じて馬を変えない方式.伝馬に比し、運賃とスピードが違った.馬の供給地は足助であった。 飯田はこの街道の中心地で、長姫藩城下町、中馬中継基地として、また 大平峠・清内路峠を越えて中山道木曽路へ、秋葉街道を通じて信州の秘境遠山郷へ、遠州街道を通じて新野への分岐点として大い栄えた。また、天平の官道東山道は、飛騨から神坂峠を越え、駒場でこの道と合流する古代の道でもあった。 国道153号線・中央自動車道道・JR飯田線が、現在の主要な交通路である。国道153号線はほぼ旧道を走る。中央自動車道は、伊那・飯田を経由して恵那山トンネルから岐阜に抜ける。JR飯田線は、辰野(今は上諏訪)から天竜川に沿って豊橋に下る。 |
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宿場峠 |
場所 |
高速道 |
概要 |
温泉などの案内 |
照会先・分岐など |
塩尻 |
塩尻市 |
塩尻 |
塩尻は、中仙道宿場。北国西街道・三州街道の分岐点 | 中仙道塩尻宿参照 |
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善知鳥峠 |
うとうとうげ:標高889m。
松本平と伊那谷を結ぶ峠・分水嶺 |
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小野 宮木 |
辰野町 |
伊北 |
上伊那郡辰野町小野は、
往事の面影を残す門構えの武家作りの豪壮な家立ち並ぶ。小野郵便局(名主)付近が旧宿 |
北部の上島は竜渓硯産地。蛍の名所松尾峡。天然記念物の蛇石のある横川峡。天然記念物のしだれ栗の自生する森林公園。
信濃国二ノ宮矢彦神社・
荒神山温泉・
地酒:頼母鶴 JR中央線辰野駅下車 |
![]() 辰野町商工林務課: 0266-41-1111 |
松島 |
箕輪町 | 伊北 |
上伊那郡箕輪町:伊那盆地北部に位置し、中心集落の松島が、宿駅であった。東部は大部分
が山地であるが,西部は天竜川の河岸段丘面で,昭和初期の西天竜疎水の建設によって水田
化された。用水路西側の緩傾斜地は果樹園や桑園に利用されている
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渋の湯ながた荘・
松島神社・曹洞宗明音寺・真言宗無量寺(阿弥陀如来像は重要文化財)・
地酒:岸の松 JR飯田線伊那松島駅 |
箕輪町商工観光課: 0265-79-3111 |
伊那部 |
伊那市 |
伊那 |
伊那市:
伊那盆地北部,天竜
川と三峰(みぶ)川の合流点にある。1954年伊
那町と富県,美薪,手良,東春近,西箕輪の5村
が合体し伊那市。
中心部は鉄道開通後の町・
旧宿場伊那部には今でも残る家並み(350m)・黒塗り小門の本陣あと・旅籠中村家・売薬作りが盛んであった。杖突街道分岐点。鉄道開通後、高遠に代わって伊那地方の中心都市となった。 |
羽広温泉みはらしの湯・南沢鉱泉・宮の原鉱泉・高烏谷鉱泉・
曹洞宗種目山長柱寺・仲仙寺・
勘太郎月夜歌発祥地 地酒:井の頭・信濃錦・大国 そば処:竹声庵・ ローメン:萬里 JR飯田線伊那市駅下車 |
![]() ![]() 伊那市商工観光課: 0265-78-4111 |
宮田 |
宮田村 |
上伊那郡宮田村(みやだ):
古くは伊那路交通の要所で信濃15宿の一つ。江戸時代は高遠藩領であった。 |
JR飯田線宮田駅下車 |
宮田村産業課: 0265-85-3181 | |
上穂 |
駒ヶ根市 |
駒ヶ根 |
駒ヶ根市:
中央アルプスと、南アルプスを望む景勝の地。中ア駒ヶ岳登山口。
昔、宿場の面影無し。中心の赤穂(上穂村と赤須村が合併)は昔天領。
1954年、中沢村・伊那村・宮田村(後に分離)を合併して駒ヶ根市に。人口3万人の全国一小さな市 中央アルプス千畳敷カール花紀行 |
古刹信濃天台宗五山の光前寺 ・美女ヶ森「大御食神社」 ・大宮五十鈴神社 ・駒ヶ根高原美術館 ・中ア駒ヶ岳ロープウェイ ・千畳敷カール高山植物お花畑 ・早太郎温泉 ・地酒:信濃鶴・伊那菊・地ビール:南信州ビール・養命酒駒ヶ根工場 ・そば処:福寿美 ・ソースカツ丼:きよし ・JR飯田線駒ヶ根駅下車 |
駒ヶ根市商工観光課: 0265-83-2111 |
飯島 |
上伊那郡飯島町。昔天領・飯島陣屋あり。中ア 南駒ヶ岳を望む景勝地。 政治・経済・文化・教育の中心地であ った。飯島陣屋本陣(記念館)が飯島 陣屋跡に平成5年、新築復元された。 伊那谷の梨二十世紀の発祥の地(大正15年(1925)) |
飯島陣屋本陣(記念館) 臨済宗西岸寺 JR飯田線飯島下車 |
飯島町商工水道課: 0265-86-3111 | ||
片桐 |
中川村 | 上伊那郡中川村:
昭和33年8月天竜川を挟んで片桐村と南向村が合併し、中川村に。
南向村に、後醍醐天皇皇子宗良親王の拠点「大草城」祉あり。此処を拠点に諏訪・更級・北陸に遠征。
養命酒の発祥の地。天竜小渋水系県立自然公園に属する。片桐に県史跡舟山城址あり。
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蜂資料館・中川美術館・常泉寺(伊那七福神・大黒天)・
小渋湖温泉 地酒:今錦 |
中川村振興課: 0265-88-3001 | |
大嶋 | 松川町 |
松川 |
下伊那郡松川町:
中心の大島は江戸時代に伊那往還の宿駅として栄えた。片桐郷七ヶ村の行政の中心地であった。
合併して松川町に。今は二十世紀梨の特産地 |
信州まつかわ温泉清流苑・JR飯田線伊那大島駅は、大鹿村・南アルプス塩見岳・赤石岳への登山口である。
臨済宗瑞応寺 |
松川町産業課: 0265-36-3111 |
原町 |
高森町 |
下伊那郡高森町: 中心集落の上市田は近世 に伊那往還の宿駅で,幕末の奥州白河藩の飛領 地時代には市田陣屋が置かれた。 柿の名産地市田柿で知られる。 | 信州たかもり温泉「湯ヶ洞」・古刹:天台宗瑠璃寺の重文薬師三尊・臨済宗の安養寺。江戸中期(寛政11年)の本棟造の重文竹の内家住宅。弥生中期の北原遺跡,後期の月夜平遺跡など。天竜川舟下りの基点市田港。歴史民族資料館。JR飯田線市田下車 |
高森町産業課: 0265-35-3111 | |
飯田 |
飯田市 |
飯田 |
飯田市:
江戸時代、長姫藩城下町・中馬の中継基地として栄えた。水引・元結の産地。小京都と呼ばれた町並みも終戦直後の大火で町の大半が灰燼となる。復興後の市街地は整然と区画されて,都市計画のモデルとされている。防火帯に植えられたリンゴ並木は全国的に有名である
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温泉:砂払温泉 名水:猿庫の水(日本名水百選) 飯田長姫城祉・長姫神社・飯田市美術館・菱田春草記念堂・柳田国男館・日夏耿之助記念館・ ・上郷考古博物館・秀水美人画美術館・水引美術館;そば:のんび荘・まる富; 地酒:喜久水 飯田線飯田駅下車 |
![]() ![]() ![]() ![]() 飯田市商工観光課: 0265-22-4511 |
駒場 |
阿智村 |
下伊那郡阿智村:
古代には
東山道の神坂(みさか)峠越えの要地として阿智駅が
置かれ,江戸時代には宿場町駒場を中心に栄え
た。関所あり。
近くには箒木の伝説の残る園原がある。駒場は武田信玄の終焉(しゆうえん)の地(長岳寺)といわ
れる。1973年に湧出した昼神温泉が、観光地にした。
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長岳寺 昼神温泉・からす乃湯・月川温泉 |
![]() 阿智村観光協会: 0265-43-2111 | |
寒原峠 |
1074m・昔は屈曲の多い急勾配の難所・今はトンネルも出来整備された |
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波合 |
浪合村 |
下伊那郡浪合村:
村の大部分が林野
で,中央部を東流する浪合川沿いにわずかに耕
地が開ける。中心集落の浪合は三州街の宿駅として栄えた。
尹良(ゆきよし)親王終焉の地。親王は後醍醐天皇の孫 |
不動温泉 浪合神社;県史跡:波合関跡。 飯田ICより車で40分の所にある。 |
![]() 浪合村商工観光課: 0265-47-2001 | |
治部坂峠 |
1191m・三州街道最高の峠。治部坂高原:南アルプス・伊勢湾眺望 |
冬のスキー・春の新緑・夏のハイキング・秋の紅葉・治部坂峠高原・
ゆけむり公園・宿り木の湯 |
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平谷 |
平谷村 |
下伊那郡平谷村:
西は岐阜県に接する村。
飯田線の開通まで宿場町としてにぎわっ
た。村のほぼ全域が山林・原
野で,古くは木曾馬の産地であった。
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平谷温泉(ひまわりの湯) |
![]() 平谷村企画観光課: 0265-48-2211 | |
赤坂峠 |
970m |
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根羽 |
根羽村 |
下伊那郡根羽村:三信県境の村。三州街道の宿場。問屋もあった。村の92%は森林 |
![]() 根羽村産業経済課: 0265-49-2111 | ||
杣路峠 |
そまじ峠:三境の峠・標高:836m |
信玄の五輪塔 |
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三河(愛媛県)足助を経て岡崎で東海道に接続
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宿場峠 |
高速道 |
概要 |
温泉などの案内 |
照会先・分岐など | |
南箕輪村 | 伊那 | 上伊那郡南箕輪村:
天竜川西岸,伊那盆地北部。村
は伊那市西箕輪地区によって東西に二分さ
れ,西部は木曾山脈経ヶ岳(2296m)の山地。東部の天竜川の段丘崖下
に集落が発達。
| JR飯田線北殿駅 |
南箕輪村産業課: 0265-72-2104 | |
豊丘村 |
飯田 | 下伊那郡豊丘村:秋葉葉街道沿い。
伊那盆地南部,天竜川中流東岸に位置す。米作と養蚕を
主体とする農業が営まれてきたが,近年リンゴ,
柿,梅などの果樹栽培や酪農,養豚などの畜産
が盛んになっている。松茸は特産地。
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縄文中期の伴野原(とものは
ら)遺跡・縄文早期〜古墳時代の田村原遺跡。豊丘村歴史民俗資料館・
古刹泉龍院の三色藤・松茸観光 JR飯田線山吹駅から南東に2km |
豊丘村産業課: 0265-35-3311 |
宿場峠 |
場所 |
高速道 |
概要 |
温泉などの案内 |
照会先・分岐など |
平出 |
辰野町 |
伊北 |
上伊那郡辰野町平出(ひらいで)・幕末、水戸浪士ゆかりの宿 |
平出遺跡 JR中央線分岐辰野駅下車10分 |
![]() |
権兵衛峠 |
標高1522m・
伊那から米が運ばれた。中仙道荷役への道でもあった。
新緑の唐松か美しい |
伊那節:木曽へ木曽へとつけ出す米は、伊那や高遠の涙米。 |
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飯田峠 大平峠 |
1235m・大平街道 1358m・飯田と木曽を結ぶ最短路 |
春の新緑が美しい・途中に名水猿庫の泉あり 峠の眺め:すばらしい景観 |
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八幡 |
飯田市 |
飯田 |
飯田市松尾八幡:秋葉・遠州街道との分岐点 |
![]() ![]() | |
清内路峠 |
清内路村 |
飯田 |
下伊那郡清内路村(せいないじむら):
木曾山脈南部,天竜川支流の阿智川上流域に位置
す。典型的な山村で,ほぼ全域が山林・原野。
清内路峠(1192m)を越える清内路街道(国道256号)は、伊那谷と木曽谷を結ぶ道 |
長野オリンピックのフィナーレで筒の花火の火の粉を浴びて立つ清内路村の男たちの演出が印象に残る,この花火は村の諏訪神社・建神社の秋祭りに奉納される無形文化財の花火だそうです。 |
![]() 清内路村商工観光課: 0265-46-2001 |
神坂峠 |
園原 |
園原 |
下伊那郡阿智村園原は信濃の国に歌われる由緒ある土地。
源氏物語「箒の木の巻」の由来の地 神坂峠(1595m)は古道東山道。信濃への西の入り口。東山道最大 の難所。頂上には古代祭祀遺跡。信濃坂ともいう。 |
神坂神社 ちはやぶる神の御坂に幣まつり斎ふ命は母父が為(万葉集・防人の歌) |
阿智村観光協会: 0265-43-2111 |
※片桐郷七ヶ村:七久保(飯島町)・上片桐・片桐町(松川町)・田島・前沢・小平・葛島(中川村) ・参考文献 :宮本常一著「塩の道」講談社学術文庫 ISBN4-06-158677-7 :日本歴史地名大系 第20巻 平凡社 ISBN4-58-249020-4 ・布施他人夫・飯沢匡・後藤総一郎他「信州かくれ里伊那谷を行く」新潮社刊・とんぼの本 ・更新 :98/06/27・99/08/30・01/02/07・01/10/16・01/12/01 Copyright © 2000 Shunji Mori All rights reserved. ![]() |