佐久甲州街道


佐久甲州街道は、古来甲州往還と呼ばれ、甲州街道韮崎から若神子(須玉)を経て平沢峠を越え信濃に入り、 八ヶ岳連山の裾野を千曲川沿いに中山道岩村田に、更に北上すれば北国街道小諸に至る道であった. 中世以来東海道筋の人々の善光寺参りの道であり、富士講や伊勢講の旅人が行き交う高原の道。 茶・塩など食料から材木を運ぶ物資輸送の大切な道であった。 また、戦国時代、武田信玄の信濃攻略の極めて重要な軍用道路の一つであった. 道の最大の難所は、野辺山原と街道を横切る幾つかの河川であった. 今の国道141号線がほぼこれに当たる.JR小海線が併走する.車では、中央道小淵沢インターまたは上信越道佐久インターで降りそれぞれ北上・南下する.

宿場・峠:韮崎(甲州道中)・・平沢峠・平沢・野辺山原・海ノ口海尻上畑高野臼田野沢岩村田(中山道)・・小諸  市町村 :東信:南牧村川上村小海町南相木村北相木村八千穂村佐久町臼田町佐久市・・・・・・・・小諸市
宿場峠
場所
高速道
概要
温泉などの案内
照会先・分岐など
平沢峠
平沢宿
野辺山原
野辺山原は、街道随一の難所.標高1300m前後の広大な高原で北端の海ノ口から南端の平沢まで三里の間全くの無人で、ことに厳寒の行旅は旅人にとって極めて厳しい難所であった。平沢峠(標高1450m)からは、八ヶ岳山麓高原・甲斐駒・甲府盆地など雄大な眺めを満喫出来る。 甲州街道韮崎へ
海ノ口 南牧村 小淵沢 南佐久郡南牧村: 村域は八ヶ岳連峰の東斜面を占め,標高1000m 以上 の高原地帯にある。戦国時代天文5年(1536)武田信玄の佐久侵攻で海ノ口城主平賀源心討ち死に陥落。明治以後,平沢,海ノ口,矢出原などの牧場が開かれ軍馬を産したが,大戦後,復員者や引揚者の入植により開拓が進み,かつての原野が一面の野菜畑に変貌し,高原野菜の産地として知られる。牧場は牛の放牧地となった。 八ヶ岳,野辺山原,海ノ口牧場,海ノ口温泉本沢温泉・野辺山駅は日本一標高の高い駅(1346m)として有名。八ヶ岳のキバナシャクナゲ自生地は天然記念物。
鉄道:JR小海線海ノ口駅
南牧村企画商工課:
  0267-96-2211
海尻
上畑 八千穂村 南佐久郡八千穂村: 八ヶ岳東麓の高原に広がる農村。東部を千曲川が 北流し,西岸を国道141号線,対岸をJR小海線 が走る。 八千穂高原(紅葉若葉自然園)・ 池ノ平牧場,白駒池、奥村土牛記念美術館
地酒:井筒長
八千穂村企画課:
  0267-88-3956
高野 佐久町 南佐久郡佐久町:東部の関東山地,西部の北八ヶ岳連峰に囲まれた東西に細長い町で,東は群馬県,西は茅野市に 接する。中央部を千曲川が北流。千曲川の両岸に対向する駅前集落の羽黒下と,佐久甲州街道の宿駅として発展した高野町が主集落。 農業の町 十石峠付近からほぼ299号線に沿って流れる抜井川に乙女の滝,古屋渓谷などの景勝地がある。 曽原の湯峠の湯
公共の宿「町営保養センター白石荘」
十石峠・余地峠越え武州へ
佐久町産業課:
  0267-86-2525
臼田 臼田町 南佐久郡臼田町: 佐久平の南端に位置し,蓼科(たてしな)山北東麓に東西に細長く広がる。中央を千曲川が北 流する。中心集落の臼田は千曲川西岸にあり, 佐久甲州街道沿いに市街を形成,南佐久郡の政 治・経済の中心地として発達した。主産業は農業。 東洋一の大パラボ ラアンテナを持つ臼田宇宙空間観測所が完成して以来,〈星の町〉としても知られる。 史跡:五角形の竜岡城跡新海三社神社(重文:三重塔と東本社); 不老温泉保養センター湖月荘
地酒:本菊泉佐久の花
臼田町商工観光課:
  0267-82-3111
野沢 佐久市 佐久市野沢: 佐久盆地の中心都市。浅間町(含む岩村田),野沢町,中込(なかごみ) 町,東村が合体,市制(1961). 野沢は中世の伴野荘の地で,江戸時代佐久甲州街道の宿場町. 千曲川の豊富な伏流水を利用して佐久鯉の養殖の本場。佐久盆地南部の米の集散地 岩村田は,中世の大井荘の地で,江戸時代岩村田藩の陣屋町であった。 中込は千曲川をはさみ野沢と相対し,1915年佐久鉄道(現,小海線)の開通にともない中 込駅が設置されてから発達した商業集落である。今は佐久市の中心部. 市の東部は妙義荒船佐久高原国定公園に属する景勝地; 内山鉱泉初谷温泉湯川温泉浪漫の湯(美笹温泉)洞源湖温泉(クアハウス佐久)佐久一萬里温泉
地酒:澤の花
内山峠を越えて上州下仁田へ 佐久市商工観光課:
  0267-62-2111
岩村田 佐久 佐久市岩村田 中山道岩村田宿参照
小諸 小諸市 小諸 小諸市 北国街道小諸宿参照


場所
高速道
概要
温泉などの案内
照会先・分岐など
川上村 南佐久郡川上村:千曲川源流(甲武信ヶ岳)域に位置し,金峰山,国師ヶ岳,甲武信ヶ岳など標高2000m 以上の山々に囲まれ,標高1200m・平均気温7.5度の寒村、川上郷で、かつては陸の孤島といわれた信州三秘境の一つであった。国鉄小海線が全通し(1936)たころから高原野菜栽培が導入され,高原野菜の大規模な産地となり,農家1戸当りの生産額は全 国最高水準に達した。 大深山遺跡(史)は標高1300m の高所にあり,縄文遺跡としては全国で最高所に位置するといわれる。かつて狩猟に欠くことのできなかった猟犬〈川 上犬〉は県天然記念物;湯沼鉱泉 三国峠を越えると武蔵国秩父
信州峠・大弛峠峠を越えると甲斐の国
川上村産業課:
  0267-97-2121
小海町 南佐久郡小海町: 千曲川の上流域に位置し,西部には八ヶ岳のすそ野が広がる。千曲川沿いと山麓斜面を流れる 中小河川沿いの標高800〜1200m 付近に集落が散在する。千曲川と相木川の合流点に位置する 馬流(まながし)と土村(どむら)は古くから谷口集落として発展した。主産業は農業。 松原湖(スケート・わかさぎ釣り)・千代里牧場;稲子湯・県天然記念物:山の神のサラサドウダン群落 小海町観光課:
  0267-92-2525
南相木村 南佐久郡南相木村: 千曲川東岸の支流南相木川が村の中央部を北西に流れ,川沿いに耕地が開けるが,総面積のほとん どは関東山地に属する。主産業は農業。 千曲川の上流にある奥三川渓谷は代表的な景勝地。 南相木村振興課:
  0267-78-2121
北相木村 南佐久郡北相木村:千曲川支流相木川の上流に位置し,村域の大部分 は関東山地に属する。川沿いの狭長な平地に耕地が開かれ、ほとんどが兼業農家。 縄文早期の栃原岩陰遺跡・大禅の滝の氷柱は冬の風物詩。 北相木村観光課:
  0267-77-2111

・参考文献:宮本常一著「塩の道」講談社学術文庫 ISBN4-06-158677-7
     :日本歴史地名大系 第20巻 平凡社 ISBN4-58-249020-4
・更新:98/07/05・00/10/09・01/02/07
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