野沢温泉村の火祭り「道祖神祭」紀行:02.01.15
もくじ:|民宿湯沢|木造夫婦道祖神|野沢温泉村冬景色|道祖神祭り:初燈籠・社殿造営・火元貰い・攻防戦・社殿炎上・残り火|

道祖神
野沢温泉村で毎年1/15に行われる、「道祖神祭り」は、国の重要無形民族文化財に指定されている、日本一の祭りだ。兼ねてから一度は見てみたいと思っていたこの祭りに、由緒ある火元を務める「民宿湯沢」を予約して行ってみた。

船橋の自宅発朝の6時。東京駅からあさま1号(7:32発)・長野から野沢温泉行き直行バス(8:20発)を乗り継いで、10時半に野沢温泉村に着く。奥信濃にある村まで、自宅から4時間半。随分と便利になったものだ。

村は、晴天に恵まれていた。村に着いて、先ず目に飛び込んだのは、「初燈籠」、高さ5間もある、立派な物だ。初孫が生まれたとからとおじいさんが嬉しげに語ってくれた話では、前年に長男が生まれた家が、子供の成長を祈って、火祭りに奉納するのだそうだ。お金がかかるから最近は、お願いしないと作って貰えないのだそうだ。今年は三基が奉納されるとのことだった。

宿に行く前に、祭りの行われる「馬場の原」へ。丁度社殿造営中だった。大きな立派な社殿だ。今年の42歳と252歳の厄年の男達が、共同で材木を吊り上げていた。昨日から厳寒の夜も深夜まで作業し、今日の午前中までに完成させるのだそうだ。

民宿湯沢は火元 造営見物の後は、今夜の宿「民宿湯沢」へ。会場から近い上寺湯前にある二階建ての立派な建物。12時前というに、女将が快く迎えてくれ、部屋に案内して頂いた。この家は、代々火祭りの火元を務める由緒ある家だ。民宿組合に紹介して頂いたのだが、良い宿を予約でき幸運だった。後で聞けば、この日の宿泊客は数を絞った限定客だったのだそうだ。我ら夫婦を入れて、四組11人の客だった。荷を解くとすぐ、火付けの儀式に使う部屋に案内して頂いた。普段は、食堂に使っているのだそうだ。床の間に木製道祖神が飾られていた。火付けの儀式は、7時から始まり見物も許されるということで、夕食は早めの5時半。それまで野沢温泉村散策に出かけた。

湯煙る麻釜熱湯源泉 麻釜(おがま)熱湯湧出場・雪に埋もれた健命寺・動く歩道に載って、日本のスキー場発祥の地日影ゲレンデなど見て歩いた後は、雨が降り出してきたので、雪見の出来る露天風呂のある「クワハウスのざわ」へ。湯に浸かり休憩室で時間をつぶすも、雨が止まないので、ひとまず雨の中を宿へ引き上げる。

食事までまだ時間があったので、未だ行ってない真湯を探し入る。帰りに宿の前の上寺湯にも寄り、温泉の梯子をする。

宿の夕食は豪勢だった。振舞酒のほかに、念願の野沢菜漬本漬けもある。お代わりして良いよと嬉しいお言葉。お言葉に甘えお代わりしてしまう。隣の席に座った四人連れは、先ほど上寺湯で一緒だった方々。徳島から来たのだという。のりがいい方々で話が弾む。

食後、上寺湯の上手の家の「初燈籠」を解体して、会場へ運び込むのを見学できる幸運にも恵まれた。見物客には日本酒が振る舞われていた。多数の若者が、分担して担ぎ、たいまつの火と共に運んでいった。

火祭り・道祖神祭り 定刻の7時、火を貰いに、厄年の壮年と若手の大将が、仲間数人とやってきた。酒を飲み交わし、御神歌を歌うこと1時間、8時に火打ち石で火を付けたたいまつを運び出し会場へ。我らも別の道を会場へ急ぐ。 季節外れの雨は、祭りの開始と共に止んで、絶好のコンディションとなったのは不思議。

会場へ持ち込まれた火は、火祭りの種火として点火され、火の攻防戦が始まる。社殿の上には42歳の男達が陣取り。歌を歌い、火の催促をする。25歳の男達は、社殿の前に陣取り、次々と押し寄せる火を消す役目。火の攻防戦が延々と続く。

二時間近く立ったのではと思える頃手締めが行われ、社殿の上の男達が全部降りきらない内に点火され火が燃え上がる。時間がたつのにつれ、火は上の方へと燃え移り、壮観な眺めとなる。

火炎が最高潮に達した頃合いを見計らって三基の初燈籠も、順番に火のそばへ運ばれる。火のそばは熱いので、なかなか火に近寄れない。それでも火の中に倒し込んだ一瞬は、あたりはぱあぁと華やかな明るさとなるのは見事だった。

社殿が燃え落ちるまで見ていた方が多かったようだが、我々は、その前に宿へ帰った。

翌日は、昨夜の祭りの会場へ。残り火で、小学生や村人が餅を焼いていた。この火で焼いた餅を食べると一年間風邪をひかないのだとか。また、火が完全に消えるのは1週間ほどかかり、寝ずの火番も厄年の男達が交代で務めるのだとか。

みやげは野沢菜漬 松葉の湯の近くの商店街で、みやげに「野沢菜漬本漬け」を買って帰る。漬物屋の野沢菜漬は、保冷剤と一緒に包み込んでくれた。自分の家で漬けた野沢菜漬だという。

11時20分発長野行きのバスは、満席となり、飯山乗り換えの臨時便が出るほどであった。長野では善光寺さんにお参りし、上田から長野へ移転した「富蔵屋」でそばを食べ、早めに帰途につく。

何時までも祭りの興奮が醒めやらず、充実した旅であった。御神歌「道祖神のうた」の歌詞にある「命あったら来年も」また行ってみたい。
●照会:野沢温泉村商工観光課:0269-85-3111
●民宿:野沢温泉民宿組合  :0269-85-2068

・野沢温泉散策:98.04.30&05.01・野沢温泉村散策:01.11.07&08
・制作:02/01/20
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