信州木曽の民謡:木曽甚句

木曽福島地方で古くから歌い継がれ踊られて来た踊り唄。踊りがリズミカルなので戦前は木曽節よりよく踊られていたという。 新開黒川地区では、中津甚句と言い、中津川の民謡ボッチョセに似ているが、それより節回しが悠長で、素朴で哀調を帯びて、囃子ことばは、ついていないという。 上松町吉野部落で唄われている草刈り唄も同様の歌い方である。
〆木曽のナー 御岳    夏でも寒い   ヨイソレ 袷しょやりたや足袋そえて
〆私しゃナー 奥山    一重のさくら       八重に咲く気は更にない 
〆木曽のヤー 名木    ヒノキにサワラ      ネズやにスヒに コウヤマキ
〆木曽のヤー 山寺    今鳴る鐘は        昔乍の初夜の鐘
〆お前ナー  百まで   私しゃ九十九まで     共に白髪の生えるまで
〆月はナー  傾く    夜は深々と        館やかたで鳥が啼く

〆盆がエー  来たぞエ  お寺の庭の   ヨイソレ 石の燈籠に火があかる
〆来いと   七声    来るなと八声       後の一声きにかかる
〆思い    こんだよ  添わせておくれ      神も仏も親様も
〆神も    仏も    添わせるというに     添わせないのよ両親が
〆出せよと  云われて  ぶらりと出した      それでないのよ唄だもの
〆心な    あ意気さえ 描いておれば       逢うは五年に一度でも
〆心     細いよ   木曽路の旅は       笠に木の葉が舞かかる
〆男     伊達なら  この木曽川の       流れくる水止めて見ろ 
〆流れ    くる水   とめても見しょうが    止めて止まらぬ色の道
〆親の    意見と   なすびの花は       千に一つの無駄はない
〆三里    笹山    二里まつばやし      嫁ごよく来た五里の道
〆お月や   傾く    夜はしんしんと      館々にとりがなく
〆日暮れ   草刈り   寂しゅうてならぬ     鳴けよ草野のきりぎりす
〆草を    刈るとも  ききょうは残せ      ききょう女子の緑の花

・参考:木曽節に関する資料を「木曽福島役場」から送って頂いて、参考にさせて頂いた。ご厚意に感謝します。
・制作:99/02/13

もどる