信濃の民謡:ノヨサ節(秋山郷)

このノヨサ節の伝えられている秋山郷は、信越国境苗場山麓 中津川渓谷に沿って上流の切明から下流の穴藤までの12集落を総称、平家の落人部落の里と伝えられている。長野県栄村と新潟県津南町である。戦後まで車の入らぬ秘境であり、冬は丈余の雪で覆われる閉ざされた僻地であった。江戸時代鈴木牧之が、この地に入り「北国雪譜」でその困難な生活ぶりが初めて紹介された。今では、屋敷温泉切明温泉など豊富な温泉に恵まれ、交通も冬を除けば便利になり、訪れる人が多くなったが、まだ、春の新緑・山菜、秋の紅葉・茸などの恵み豊かな、手つかずの息をのむような美しい自然が多く残されている所である。

歌詞
おらうちの衆は おらうちの衆は
嫁をとること ノヨサ 忘れたか
 忘れたか 忘れたか
嫁をとること ノヨサ 忘れたか
秋の実りを見て、嫁をとることを考えるほど生活の厳しさを表現していて、哀調きわまりない民謡である。秋山郷では、お盆・お祭りのほかお祝い事に必ず老若男女によって歌い踊られるという。
忘れはせぬが 忘れはせぬが
稲の出穂見て ノヨサ 嫁をとる
 嫁をとる 嫁をとる
稲の出穂見て ノヨサ 嫁をとる
嫁をとってくれりゃ 嫁をとってくれりゃ
一駄刈る草 ノヨサ 二駄刈る
 二駄刈る 二駄刈る
 一駄刈る草 ノヨサ 二駄刈る
二駄の草も 二駄の草も
鎌はいらない ノヨサ 手でむしる
 手でむしる 手でむしる
鎌はいらない ノヨサ 手でむしる
稲の出穂見たら 稲の出穂見たら
今年一年 ノヨサ 我慢すれ
 我慢すれ 我慢すれ
今年一年 ノヨサ 我慢すれ
我慢はするが 我慢はするが
月に雪駄が ノヨサ 五、六足
五、六足 五、六足
月に雪駄が ノヨサ 五、六足

・参考:塚田昌明著「長野県の歴史」山川出版社刊
・歌詞:和山温泉仁成館のみやげもの包装紙に印刷されているものから転載
・制作:99/02/07・更新:01/10/31

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