長野県・郷土の作詞家「藤森秀夫」:めえめえ児山羊(こやぎ)


藤森秀夫【ふじもり・ひでお】(M27/1894〜S37/1962):豊科町出身のドイツ文学者・詩人・童謡作家。別名は藤太彦。
かって戦後の食糧難時代、栄養に富んだ山羊の乳が脚光を浴び、しくも簡単だった為、農家で飼われるようになり、彼の出身地豊科町を含む南安曇郡でも 山羊の飼育が盛んに行われた。が、「めえめえ児山羊(こやぎ)」は、山羊の飼育が一般的になる以前の 大正10年児童文学雑誌『童謡』に発表された。藤森秀夫がドイツ留学の際、ドイツの牧場で見た牧場の風景にその詩心を刺激され、帰国してからその思い出を作詞したものという。
彼の出身地豊科町には、「めいめい児山羊」童謡碑が、旧豊中中学校庭であった「思索の森」に完成し、これを念して毎年五月五日のこどもの日には「豊中町童謡祭り」が開かれている。
作曲した本居長世氏は、本居宣長の血筋を引く人物であり、彼の作曲した「十五夜お月さん」は、最も高く評価され、作曲家としての名を不動のものにした曲である。ほかに、彼の作曲した童謡のうち、良く親しまれているものとして「とうりゃんせ(わらべうた)」・「赤い靴・青い眼の人形・七つの子(野口雨情作詞)」などがある。
めえめえ児山羊(こやぎ):藤森秀夫作詩・本居長世作曲
めえめえ 森の児山羊 森の児山羊
児山羊走れば 小石にあたる
あたりゃ あんよが あ痛(いた)い
そこで児山羊は めえと鳴く
めえめえ 森の児山羊 森の児山羊
児山羊走れば 株(かぶ)こにあたる
あたりゃ 頭(あんま)が あ痛い
そこで児山羊は めえと鳴く
薮こあたれば 腹こがちくり
朽木(とっこ)あたれば
 頚(くび)こが折れる
折れりゃ児山羊は めえと鳴く

十五夜お月さん:野口雨情作詞・本居長世作曲
十五夜お月さん 御機嫌さん
婆やはお暇(いとま) とりましたく
十五夜お月さん 妹(いもうと)は
田舎へ貰られて ゆきましたく
十五夜お月さん 母さんに
も一度わたしは 逢(あ)いたいなく

・参考:「日本のうた ふるさとのうた」全国実行委員会編「NHK日本のうた ふるさとのうた100曲」:講談社・1991刊
   :長野県商工会婦人部連合会編「信州ふるさとの歌歌声は山なみはるかー」:H5年(株)銀河書房刊
・制作:99/01/31・更新:99/03/07

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