地酒物知り手帳
酒の種類:日本酒の基本的な分類は、純米酒と本醸造酒とその他の普通酒の3つ。
酒の味 :甘口・辛口・端麗・濃醇は、酒度と酸度の関係式。アルコール添加は?
酒の原料:酒好適米・麹・酵母・水?
酒造時期・期間:お酒を造るのに最適な時期は?。日本酒が出来るのに必要な期間は?


○清酒の種類と品質基準
+−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 
|     |アルコール             | 
+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+ 
|精米歩合 |無添加  |規定内添加|規定以上添加| 
+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+ 
|50%以下|純米大吟醸|大吟醸  |普通酒   | 
|〃    |特別純米 |特別本醸造|      |
|60%以下|純米吟醸 |吟醸   |普通酒   | 
|70%以下|純米   |本醸造  |普通酒   | 
|70%超 |普通酒  |普通酒  |普通酒   | 
+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−−+ 
※アルコール添加規定:15%?
 ○酒度・酸度の関係
  甘口:酒度−・辛口:酒度+
    :酸度小・  :酸度大
 +−−−−−+−−−−−−−−−−−−+
 |     |    日本酒度    |
 |     +−−−−−−+−−−−−+
 |     |マイナス方向|プラス方向|
 +−+−−−+−−−−−−+−−−−−+
 |酸|小さい|端麗、甘口 |端麗、辛口|
 | +−−−+−−−−−−+−−−−−+
 |度|大きい|濃醇、甘口 |濃醇、辛口|
 +−+−−−+−−−−−−+−−−−−+
◎酒の種類:昔は酒税法の関係で、級別であったので在る意味では古い人には分かり易かった。地酒は二級酒が旨かった。
Q:日本酒の種類はどうなっているのですか?
A:今の日本酒は基本的な分類として、 純米酒と本醸造酒とその他の普通酒の3つに分けられます。逆にいうと、これしかありません。 その中で、精白の違いとか造り方(吟醸、普通酒)の違い、 ・にごり酒等・原酒、生酒、生貯蔵酒・中期熟成酒、新酒等 それから搾りの状況と搾った後の処理が絡み合って表示をややこしくしてます。
◎日本酒の味について
Q:甘口・辛口など味の所以は何処にあるのですか?
A:酒度と酸度の関係から、甘口・辛口。端麗・濃醇の差が出ます。
Q:精米歩合やアルコール添加が日本酒の味にどの様に影響するののでしょうか?
A:精米歩合について:基本の話ですが、お米の外側はアミノ酸やたんぱく質が多く含まれ、 精米して中心部に近くなるほど、澱粉の比率が高い、と言われてます。 で、精白が高ければ、より雑味がすくなく、きれいで香りが高い酒ができるとされてます。 反対に低精白ならばうまく造れば味がしっかりしたフルボディータイプ?の酒になりますが、 下手すると雑味が多くしつこい酒になってしまいます。(※1)
A:お尋ねのアルコール添加ですが、
純米酒ですと結構味のリガしっかりしているので、やや重く感じられる方々が多いようです。 そこでアルコールを添加することによって、よりすっきりとさせ、飲みやすくしてる。 というのが、本醸造酒ということになると思います。
Q:アルコール添加規定:15%?
A:以前は、白米1トンあたり、100%換算のアルコールで120リットル以下、となってましたが、 今は、白米重量の(95%換算で)10%以下でかつ、精米歩合70%以下となってます。 (※1)
◎酒の原料:酒好適米・麹・酵母・水?
Q:酒好適米といわれている山田錦や美山錦は、普通の食用のお米に比べて澱粉が多いお米という理解でよろしでしょうか。
A:酒米と食用のお米の違いですが、特徴として
 ・米の大きさが違う。  食用のお米は 20〜25g 酒造好適米は 27〜28g (それぞれ1000粒で)
 ・心白率が大きい。(心白・・・米を精白すると 米の中に白く不透明な部分。)
 ・蛋白質の含有量 が少ない。
 ・糖化性がいい。
  などがあげられます。(※2)
Q:またアルプス酵母など酵母の種類も味や香りに影響を及ぼすと考えてよろしいのでしょうか。
A:酵母はその特性によって香りや味に特徴が出ます。 今回、同じ好適米・五百満石を使ってアルプスと9号で同時にもとを立てて造りましたが、 途中の段階、酒になった段階すべてにはっきりと違ってました。 たとえば、アルプスは香りが華やかでやや軽めの味でしたが、9号は香りはそんなに派手で はなくて、味のリガしっかりしてました。 福島県で平成6年に開発した「うつくしま夢酵母」は10000株の中から出てきたものですが、 穏やかな香りで酸の生成が少ないとう特徴を持ち、品の良い吟醸が出来ます。 また、その特徴から純米酒にも向いてて、10社ほどが純米酒を出してます。 吟醸は純米大吟醸で、40社から出荷されてます。 今、産地間競争といわれてますが、各県とも地域性のある酵母・・県の特徴がでるもの、と それに合う米の開発にしのぎを削ってます。 福島県の米は多分、来年出来るでしょう。(※1)
◎酒造時期・期間
Q:日本酒を造るのに最適な時期は何時ですか?また仕込みから日本酒になるまでどの位かかるのですか?
A:日本酒は、新米が出回る10月から新酒の仕込みが始まります。10月1日は酒の日で、この日から1年間を酒造年度と言います。お酒を造るには雑菌が繁殖しない寒い期間に限られましたが、最近の大手の蔵元では、設備の近代化により年中仕込んでいるところもあるようです。(※3)
A:仕込み(米の洗浄・蒸す)から原酒が出来るまでの期間は標準的には2週間程度ですが、山廃仕込みの場合は更に1週間かかるなど酒造の方法によって差があります。(※3)
※回答は、福島県・笹の川酒造株式会社・山口 哲司 さま(※1)、京都府向日市にお住まいの梅原 一成 さま(※2)、真澄蔵元宮坂醸造株式会社のきき酒塾(講師:那須副杜氏)に頂きました。(※3)

・制作:98/01/25・更新:01/01/16
Copyright © 2001 Shunji Mori All rights reserved.
 もどる