青木村散策:99/03/13

東信濃の山々 国宝大法寺見返りの塔 青木村郷土美術館 アイリス祭り そば処義民や 宝暦義民之碑 保福寺峠 沓掛・小倉乃湯
 長野県小県郡青木村は何度か車で素通りしたことがあるが、青木村を目的地にして旅したのは今回初めてであった. 松本と上田の中間にある山里の村「青木村」は、東山道の昔から、人通りの絶えなかった歴史のある所である. 今回の訪問は、青木村でアイリス祭りをやっているとの情報を得たからであった. 青木村には温泉もあるし、国宝の大法寺三重塔も見ていないし、セットで行ってくるかというのが 衝動的な動機であった。 交通手段は、電車とバス、後は歩き.最近はやらないスタイルで、上田からバスに乗り込んだ。 上田・青木間は約1時間1本の割でバスが運行している.千曲バス.所要約30分.料金¥660.
 東山道浦野の駅は、上田市浦部の地名で残っていた.次の停留所が「当郷(とうごう)」 国宝の三重塔のある大法寺への入り口だ.寺へは停留所から約20分、小高い台地山の懐に抱かれてある. 寺への参道から、雨乞いの山「夫神岳(おがみだけ)など小県の山々を展望する有名な見返りの塔と呼ばれる大法寺の三重塔は、 観音堂の裏手、木々の囲まれて気高く建っていた. 本堂から観音堂への参道脇には羅漢さんが並んでいた.また本堂の裏手に近代的な青木村郷土美術館が建っていた. この美術館を、個人の収集家の持ち物の寄付がベースとなっている.小山敬三・伊藤深水などの名画が展示してあった.
 アイリスの郷へは、バス停「細手(ほそで)」から徒歩20分と聞いていたが、村の車がバス停と郷の間を送迎する親切が用意してあった。 バス停近くのガソリンスタンドの小父さんが電話で取り次いでくれる親切が重なって、このイベントへの村民の熱意を感じてしまった. 今年は五月22日から開催されているアイリス祭りも訪れたときは最終日の一日前であった.もう盛りが過ぎて遅咲きのアイリスだけという広大なアイリスの農地には、色とりどりの大型の花が見事に咲いていた.天気も良く花の色も冴えた園内には観光客が集まって来ていた.
 昼食は、地元の方に推薦していただいた、「義民そばや」に行く.市役所のある村の中心部から歩いて15分ほどの所にある.愛想の良いお母さんの打つそばは、田舎風でシャキッとして旨かった.地元の人が行きつけのそば屋らしい. 昼時ぽつりぽつりと順番に客が来て席が埋まる.
 このそば屋のある辺りは義民の郷というのだそうだ?.宝暦義民之碑が近くにある。この青木村は義民の村というのが キャッチフレーズらしいが、何で義民の村なのかというと、藩政時代五回も農民一揆の起こったところだそうだ. 義民の墓が村の各所にある.上田藩の領地であったというこの村は、藩の圧政に苦しんだあかしだ. 松本方面からこの青木村には、古の官道東山道が保福寺峠を越えて通じていた.由緒を持つ所だ.今は青木峠越えの道が国道147号線に指定されている.また長野道が通じた後では麻績インターからの道が近い。交通の要所であったはずだが?
 今は立派に舗装されている保福寺峠への道を東山道の古の道を絡めて辿る.所々に東山道の跡を示す杭が立っていた. 保福寺峠への道は、万葉の昔防人が都人が、又明治二十四年、彼の英国の登山家ウエストンが辿った道である.「ウエストン絶賛の地」の碑が建っている保福寺峠は、彼が飛騨山脈の高い峰々の景観に接し感動!! 日本アルプスと命名したところとして名高い所だ.私も訪れていと思っていた保福寺峠の景観は、生憎と霞の彼方に沈んでいた. ウェストンが訪れてのは8月初めと言うがその頃は空気ももっと澄んでいて山の勇姿もくっきりと見えたに違いない。
 麓の沓掛温泉は、これまた平安の昔の伝説の残る古い名湯だ.今でも共同浴場「小倉乃湯」が建っていて一浴150円の安価で利用できる。 古くからの源泉の湯の他に、最近ボーリングして湧出した源泉の二つの湯がそれぞれの湯船にこんこんと湯を溢れさせていた. 随分の贅沢を堪能してしまった.PH9.53のアルカリ性の湯は肌に柔らかく、ヌルヌルとした石鹸効果が顕著であった. いかにも温泉らしい湯.湯屋の横の温泉井戸からボリの温泉水を汲んで帰る.胃腸病に効くという. 青木村には、青木峠方面に田沢温泉もあるが、またの機会に譲ることにして、青木村を後にした.

・照会:青木村総務課: 0268-49-3131

・制作:99/06/19

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