信州の食文化:珍味


ざざ虫
ざざむし 伊那谷の天竜川上流の伊那地方だけの珍味。カワゲラ・トビゲラなど川魚の餌となる川虫昆虫の総称である。。 ざあざあと音を立てて流れる、浅瀬で岩ノ下などに潜んでいる川虫を冬捕獲する事から付いた名前。漁は天竜川で12-2月。 天竜川の冷たい清流に住むため、身が引き締まっている。グロテスクだが美味。醤油・砂糖・味醂で煮付けて食べる。 蛋白・ビタミン・など栄養が豊富。 早太郎温泉昼神温泉などの温泉宿で夕食に饗せられる。缶詰のおみやげもあるが高価。

ザザムシについては「ざざ虫の謎に迫る!」に詳しい解説がある。
蜂の子
蜂の子:地蜂・雀蜂など蜂の幼虫・ビタミンBが豊富。
信州伊那地方は蜂の宝庫・20種の蜂が生息し、昔から、蜂の巣の捕獲・蜂の飼育が盛んに行われているところ。 河原や・山林の土の中に巣を作る地蜂の巣は、地蜂の好物の魚や蛙の生肉をちぎって、真綿を付け、それを地蜂が食べ追いかけ その在処を発見する。発見した巣は、煙でいぶして蜂を追い払い取り出す。 幾重にも重なった、蜂の巣は、六角形の小部屋の中に蜂の子がぎっしりと詰まっている。 ピンセットで取り出すた蜂の子を、 醤油・砂糖・味醂で煮付ける。蜂の子飯も有る。
すずめ蜂・くまん蜂など、刺されたら命に関わる大型の蜂を、軒下で飼っているほど蜂好きの人がいて、 秋には、大きさを競う品評会などが行われる。 蜂を巣毎ビニールを被せ、冷蔵庫で急冷すると、蜂の成虫でも仮死する。成虫になった蜂を、唐揚げにしたり 焼酎に入れたりするする食べ方もある。旨いが、最初は、気味が悪い。
さなぎ
信州は、戦前生糸の産地として、日本一生産県であり、戦後ナイロンの出現でその王座を奪われるまで、 農家の副業として、蚕の飼育と繭作りが盛んであった。さなぎは、この繭の中にいる蚕の幼虫のことで、 繭を取った後のさなぎを煮て食べるわけである。柔らかく蛋白が豊富で、食事のおかずとして常用された。 さなぎ:蚕の繭の糸を取った後の幼虫・煮て食す
蝗(いなご)
秋の田圃で、収穫間近の稲の間を飛び交ういなごのこと。戦後田圃で農薬を使うようになって激減したが 最近は、農薬の使用も見直されて田圃にいなごが帰ってきているという。 捕獲したいなごは木綿の袋へ入れ、暫く放置すると糞をだす。そうしたいなごを煮て佃煮にして食べるわけである。 足がいがらっぽいが香ばしくて旨い。ビタミンAを豊富に含んでいる健康食品である。
げてものぐいについて
蚕の成虫の我を食べさせるところもあると言うが、私は、未だ試していない。食の味覚は、育ちの環境と若いうちの経験 に寄るところが大きい。これらの信州の珍味をよそでは下手物と蔑称するが、食べてみるとそうは思わない。が、幼児体験のない人にとっては気味が悪いというわけだ。 西洋では、羊の脳味噌をスープとして利用すると言うが、我々農耕民族には、想像するに気持ち悪いことだ。 逆に西洋では、たこや・生魚の刺身・味噌汁・納豆など、食べられない人が多いと同じ理屈だ。
・食事処 :割烹料理屋だるま本店:伊那市大字伊那 ・電話:0265-72-3168:伊那谷三大珍味が味わえる
     :せんかく      :飯田市東和町1-3・電話:0265-22-4429:種を取る繭からのとる蛾の珍味が味わえる
・土産品店:かねまん      :伊那市入船3321 ・電話:0265-72-2224:信州の珍味が勢揃い

・制作:99/02/25・02/02/25
もどる